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飲食店の予約台帳の作り方|電話とネット予約をまとめる

更新日 2026-09-08(公開日 2026-09-08)

予約の受け方は、店が小さいほど人に依存します。電話は手が空いている人が取り、ネット予約はメールで届き、常連からは店主の携帯に直接連絡が入る。どれも同じ日の同じ時間帯を埋めていくのに、書かれる場所がばらばらだと、席が二重に埋まったことに当日まで気づけません。この記事では、予約台帳に最低限何を書くか、ダブルブッキングがどういう場面で起きるか、紙とデジタルのどちらが向くか、そして預かった連絡先をどう扱うかを、個人経営の店の実務に沿って整理します。

予約台帳に最低限書く八つの項目

予約台帳は、書く項目を先に決めてしまえば、あとは埋めるだけの作業になります。決めていないと受ける人によって書く内容が変わり、見返した人が確認のために電話をかけ直すことになります。項目は増やすほど埋まらなくなるので、まずは八つに絞るところから始めてください。

特に抜けやすいのが最後の二つ、ご要望と受けた人です。ご要望は席の希望やアレルギー、記念日といった当日の段取りに直結する情報で、書き漏らすと当日に慌てます。受けた人の名前を残しておくと、内容が曖昧なときに誰へ聞けばよいかがすぐ分かります。

予約台帳に最低限書く8つの項目。日付、時間、人数、お名前、連絡先、席、ご要望、受けた人。
  • 日付と時間(開始時刻。終わりの目安も分かれば書く)
  • 人数(大人と子どもを分けて書くと、席の準備が読める)
  • お名前(フリガナがあると電話口で迷わない)
  • 連絡先(当日に必ずつながる番号を一つ)
  • 席の希望(カウンター、テーブル、個室などの区分)
  • ご要望とアレルギー、そして受けた人の名前

予約はばらばらの経路から入ってくる

個人経営の店で、予約の入口が一つに揃うことはまずありません。営業中の電話、予約サイトから届くメール、常連から店主あてに来る直接の連絡、来店中のお客様がその場で頼んでいく次回の分。経路が四つあれば、受ける人も受ける場所も違うため、書かれる場所も四つに散らばります。

問題は経路が多いことそのものではなく、経路ごとに書く場所が違うことです。電話はレジ横のノート、予約サイトはメールの受信箱、常連の連絡は店主の携帯。この状態だと、今日の予約が全部で何件あるのかを、店の中の誰も一人では答えられません。

  • 電話は営業中に受けるため、手元にメモが無いことがある
  • 予約サイトからのメールは、受信箱に届いたまま台帳に写されない
  • 常連からの直接連絡は、店主の携帯やメッセージアプリに残る
  • 来店中の口頭予約は、伝票の裏やレジ横のメモで止まりやすい
  • 経路は減らせなくても、書き写す先は一つに決められる

ダブルブッキングが起きる典型的な場面

重なりが起きる場面は、だいたい三つに分かれます。一つ目は経路が複数あって、電話の分とネット予約の分を別々の場所に書いていた場合。二つ目は営業中に口頭で受けて、あとで書くつもりのまま忘れた場合。三つ目は変更の連絡を受けたのに、元の記録を直していない場合です。

三つに共通しているのは、気づくのが当日だという点です。しかも気づくのは、お客様が来店された瞬間であることが多く、その場で席をどうにかするしかありません。防ぐ手を打つなら、当日の対応力ではなく、書く場所と書き方のほうを直すことになります。

  • 電話とネット予約を別の場所に書いていて、同じ時間帯が重なる
  • 営業中に口頭で受け、あとで書くつもりのまま閉店して忘れる
  • 時間変更を受けた人が、元の記録を直さずに新しい行を足す
  • 人数の増減が伝わらず、四名の想定に六名が来る
  • 取り消しが反映されず、空いたはずの席を埋められない

紙の台帳のよいところと、困る場面

はじめに書いておくと、紙の台帳は悪いものではありません。電源も操作も要らず、営業中でも書く速さが落ちない、というのは大きな利点です。席数が少なく、予約を受ける人が一人か二人の店なら、紙のままで十分に回ります。移すこと自体が目的ではありません。

困りはじめるのは、店の外で台帳を見たいとき、急いで書いた字が読めないとき、そして過去の予約を探すときです。買い出しの途中に予約の電話を受けても、台帳が店にあれば空き具合が分かりません。常連の前回の来店日を調べるのに、ページを何枚も遡ることにもなります。

  • よいところ:電源も操作も要らず、営業中でも書く速さが落ちない
  • よいところ:受ける人が一人か二人の小さな店なら、紙で十分に回る
  • 困る場面:買い出し中や休みの日に電話が来ても、台帳を見られない
  • 困る場面:急いで書いた字が読めず、名前や人数を当日に確認し直す
  • 困る場面:常連の前回の来店日や要望を探すのに、ページを遡ることになる

書き写す先を一つに決める

経路を一つに減らすのは現実的ではありません。電話をやめることも、常連からの直接の連絡を断ることもできないからです。代わりに決められるのは、書き写す先のほうです。受けた瞬間に、経路にかかわらず同じ場所へ写す。この一つのルールで、重なりの原因のうち二つは起きなくなります。

大事なのは、あとでまとめて写す、をやめることです。忙しい時間帯に受けた予約ほど、あとで写す時間は来ません。写す先は、営業中に片手で開けるものにしてください。開くのに手間がかかるものを選ぶと、結局その場のメモで止まり、写す先を決めた意味がなくなります。

  • 受けた瞬間に、経路にかかわらず同じ場所へ写す
  • 「あとでまとめて写す」をやめる(忙しい日ほど写す時間が来ない)
  • 写す先は、営業中に片手で開けるものにする
  • 日付と時間の順に並んでいて、誰が見ても同じ形で読める状態にする
  • 変更は新しい行を足すのではなく、元の記録を直す

席の埋まり方は件数ではなく時間帯で見る

予約の件数だけを見ても、店が埋まっているかは分かりません。同じ六件でも、十八時に集中しているのと、十八時と二十時に分かれているのとでは、仕込みの量も人の配置も変わります。見るべきなのは件数ではなく、時間帯ごとの合計人数と、そこに何席使うかです。

もう一つ効くのが、滞在時間の見込みです。コースで三時間押さえるのと、単品で二時間で入れ替わるのとでは、同じ席数でも受けられる組数が変わります。予約に終わりの目安を書いておくと、電話口で次の予約を受けられるかどうかをその場で判断できます。

  • 件数ではなく、時間帯ごとの合計人数で埋まり方を見る
  • 終わりの目安を書いておくと、次を受けられるか電話口で即答できる
  • コースと単品では滞在時間が違い、受けられる組数も変わる
  • 予約で埋めすぎると、飛び込みのお客様を断ることになる
  • どこまでを予約で埋めるかを、あらかじめ決めておく

当日の運用(変更・取り消し・無断キャンセル)

台帳は受けたときだけでなく、当日にも動きます。時間や人数の変更、取り消し、来店したかどうか、そして連絡なく来られなかった分。これらを状態として残しておくと、営業中に残りの席がどれだけあるかが分かり、あとから振り返る材料にもなります。

取り消しは、記録ごと消さずに取り消しとして残すのがおすすめです。消してしまうと、その時間帯が空いたことに気づけません。無断キャンセルも分けて残しておくと、曜日や時間帯、予約の経路ごとの傾向が見え、前日に確認の連絡を入れる対象を絞れます。

  • 変更は元の記録を直す(新しい行を足すと二重に見える)
  • 取り消しは消さずに、取り消しとして残す(空いた席が分かる)
  • 来店したかどうかを、その日のうちに記録する
  • 無断キャンセルは、曜日・時間帯・経路の傾向を見るために残す
  • 前日の確認連絡を、どの予約に入れるかを決める材料にする

預かった連絡先の置き場所と、見られる範囲を決める

予約台帳には、お名前と電話番号が並びます。紙であれ端末であれ、お客様からお預かりしている情報だという点は変わりません。置き場所と、店の中で誰が見られるかを先に決めておくと、その場で迷うことがなくなり、受ける人が増えても扱いがぶれません。

決めておきたいのは三つです。どこに置くか、誰が見られるか、いつまで残すか。紙の台帳を客席から見える場所に開いたまま置かない、端末で見るなら画面に鍵をかける、といったところから始まります。法令上の具体的な判断が必要な場合は、個人情報保護委員会の資料や専門家にご確認ください。

  • 紙の台帳を、客席から見える場所に開いたまま置かない
  • 端末で見る場合は、画面の鍵と、共有して使うときの決まりを作る
  • 店の中で誰が見られるかを決める(アルバイトを含めて)
  • 古い予約をいつまで残すかを決めておく
  • 法令上の具体的な判断は、個人情報保護委員会の資料や専門家に確認する

紙からデジタルへ移すときは、いきなり切り替えない

移すと決めた場合でも、ある日から紙をやめる、という進め方は勧めません。営業中に操作が分からず手が止まると、その一回で紙のほうが速いという結論になり、元に戻ります。二週間ほど、両方に書く期間を作ってください。手が止まらないことを確かめてから紙を閉じます。

過去の予約を全部移す必要もありません。移すのは、これから先に入っている予約と、常連の連絡先くらいで足ります。過去の分は紙のまま残しておき、必要になったときに見ればよい、と割り切ってください。全部を移そうとすると、その作業だけで手が止まり、そのまま元に戻ります。

  • 二週間ほど紙と両方に書く期間を作る(いきなり切り替えない)
  • 移すのは、これから先の予約と常連の連絡先だけでよい
  • 過去の台帳は紙のまま残し、必要なときに見る
  • 受ける人が複数いるなら、書き方を一枚の紙にして貼っておく
  • 一番忙しい時間帯に一度使ってみて、手が止まらないかを確かめる

AXpress飲食での予約の受け方と、できないこと

AXpress飲食の予約管理では、予約の登録・変更・取り消しを一か所で行い、月と週のカレンダーで埋まり方を確認できます。電話や口頭で受けた分はその場で登録し、予約サイトなどから届く予約の通知メールは、転送する設定にしておくと内容を読み取って台帳に入ります。仮予約・予約・来店・取り消し・無断キャンセルという状態も残せます。

できないことも書いておきます。席番号を割り当てる機能やフロア図はありません(席の欄は自由に書けるメモです)。お客様がご自身で予約するページの機能もありません。読み取った内容はあくまで候補なので、確認して確定するのはご自身の操作です。なお、予約管理とAIによるシフトの下書きは、スタンダード以上のプランの機能です。

  • 予約の登録・変更・取り消しと、月と週のカレンダーでの確認
  • 予約の通知メールを転送する設定にすると、読み取って台帳に入る(内容の確認は必要)
  • 状態を残せる(仮予約・予約・来店・取り消し・無断キャンセル)
  • 席番号の割り当てやフロア図、お客様向けの予約ページは無い
  • 予約管理とAIシフトの下書きは、スタンダード以上のプランの機能

よくある質問

Q. 予約台帳は紙とデジタルのどちらがよいですか?
A. 席数が少なく、予約を受ける人が一人か二人で、店の外で台帳を見る必要がないなら、紙で十分に回ります。困りはじめるのは、店にいないときに空き具合を確認したいとき、受ける人が増えて書き方がそろわなくなったとき、そして過去の予約を探すのに時間がかかるようになったときです。この三つのどれかが月に何度も起きるようになったら、移すことを考える段階だと思います。
Q. ダブルブッキングを防ぐには、何から手をつければよいですか?
A. 経路を減らすより先に、書き写す先を一つに決めることをおすすめします。電話でも予約サイトのメールでも常連からの直接連絡でも、受けた瞬間に同じ場所へ写す、というルールだけで、書く場所が分かれていることによる重なりと、あとで写すつもりで忘れる分の両方が減ります。変更を受けたときに、新しい行を足さずに元の記録を直すことも、合わせて決めておいてください。
Q. 予約サイトからの予約も、同じ台帳にまとめられますか?
A. 予約が入ったことを知らせるメールを転送する設定にしておくと、AXpress飲食では内容を読み取って台帳に入ります。日付や時間、人数、お名前などが読み取られますが、入るのは候補としてなので、確認して確定するのはご自身の操作です。予約サイトと直接つないでいるわけではないため、メールの書き方によっては読み取れない項目もあります。その場合は手で足してください。
Q. 無断キャンセルは記録しておいたほうがよいですか?
A. 取り消しとは分けて、来られなかったという状態で残しておくと、曜日や時間帯、予約の経路ごとの傾向が見えます。前日に確認の連絡を入れる対象を絞る材料になります。ただし、特定の方を選別する目的で記録を使う場合は、お預かりしている個人情報をどこまで使ってよいかという話になりますので、具体的な判断は個人情報保護委員会の資料や専門家にご確認ください。
Q. どのテーブルに誰を入れるか、席ごとの管理はできますか?
A. AXpress飲食には、席番号を割り当てる機能やフロア図はありません。席の欄は自由に書けるメモなので、カウンター、テーブル、個室といった区分を書いておく使い方になります。どの席に入れるかは当日の状況で変わることが多いため、台帳では時間帯ごとの人数を見て、実際の席割りは店の中で判断する、という運用が現実的です。
Q. 予約客の名前と電話番号は、どこまで気をつければよいですか?
A. 置き場所と、店の中で誰が見られるかを先に決めておくのが基本です。紙の台帳を客席から見える場所に開いたまま置かない、端末で見るなら画面に鍵をかける、といったところから始まります。AXpress飲食では、予約のお名前や連絡先は会社ごとに分けて保存しています。法令上の具体的な判断が必要な場合は、個人情報保護委員会の資料や専門家にご確認ください。
シフト作りと予約の受けをまとめて軽くする——AXpress飲食を見る

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。税務・労務の個別の判断については、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。制度・数値は変更される場合があります。